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第4回 溶接ロボットシステムver.2


フォークシステムVer.2における改良点

@冶具の拡大
  高所作業機のアームなどの長い部品も溶接できるように、冶具を大きくした。それに伴い、より多くの部品を
同時に溶接できるように冶具にも改良を施した。

A搬入・搬出の自動化
 搬出・搬入を一方方向にすることにより、溶接エリア内のものの流れを単純化し、
工場内の“見える化”を行った。

 

 

  

 

フォークシステムver.2への道

 フォークシステムver.1の開発により、溶接エリアも“ 1台セット流し混流生産”に対応可能となった。しかし新工場建設に伴い、更に大型の部品が溶接できるよう冶具を含む溶接システムへの改良も行われた。また、下記のように作業員の安全性や労力の軽減も重視された。

@安全性の向上

搬入から搬出までの自動化により、作業員がロボット稼働エリア内に侵入することがなくなった。また作業ロボットをすべて7軸にすることにより(ver1では、6軸と7軸の混合だった)細部までのロボット溶接が可能になった。結果、人手による補正作業が軽減し、有害物質(ヒューム等)を吸い込む危険性が削減し、作業員達の健康面での安全性も向上した。

 

A更なる労働力の軽減

ver.1の冶具の簡易化・軽量化により作業員の労力は軽減されたが、依然として作業員の中には腰などに不調をきたす者もいた。原因は重い部品を運搬台車から冶具台車へ、冶具台車から作業台への載せ替え等が多いことと、無理な体制で補正作業をしなければならないことにあった。この問題を解決するために、冶具台車で運搬・補正作業ができるように改良し、また冶具台車自体を回転できるようにした。これにより部品の載せ替えが不要になり、冶具を回転させることにより楽な姿勢で補正作業がきるようになった。この改良にて、更なる労力の削減と高齢の作業員でも働けるように環境を整えていった。

Ver.2は、Ver.1(2000年、財団法人にいがた産業創造機構の「ゆめ・わざ・ものづくり」支援助成金事業)が成功事例である事及び実際の生産活動の中核システムとして活躍している事実等が認定審査で高い評価を受け、新潟県より2006年12月に経営革新計画の認定を受けた。これにより、2007年日本政策金融公庫より「経営革新」認定事業として融資を受けることができた。この融資によりフォークシステムver.2は完成した。

ものづくり日本大賞 優秀賞を受賞した10人を始め社員一同により、工場内では日々より良い“ものづくり”のための改善が行われている。

FMS化された溶接ロボットシステムの全景

 

                      

 

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